2026年7月の熊本地震で被災された皆様に、心よりお見舞い申し上げます
<災害時のこころのケアについて>
災害時のこころのケアでまず大切なのは、安全の確保、安心できる情報、休息・睡眠・食事の維持です。不安や混乱、涙、眠れないなどの反応は多くが自然な反応であり、無理に体験を語らせず、そばで聴き、必要な支援につなぐことが重要です。中長期的には、生活再建の見通しを支え、孤立を防ぎ、家族・地域とのつながりを保つことが大切です。つらさが長引く、日常生活に大きな支障が出る場合は、早めに専門機関へ相談しましょう。
以下、災害時のこころのケアに関する情報サイトです。
被災された方、支援される方のためのマニュアル・資料などが掲載されておりますので、ご利用ください。
災害時こころの情報支援センター
<災害時の対象者ごとの起こりやすい状態および配慮について>
| 対象者 | 起こりやすい状態 | 主な配慮点 |
| こども | 不安、甘え、離れたがらない、わがまま、落ち着かなさ | ・できるだけ一人にせず、安心・安全感を与える ・抱っこや手を握るなど、年齢に応じたスキンシップを増やす ・退行や甘えを叱らず、そのまま受け止める ・生活の見通しをわかる範囲で繰り返し伝える |
| 高齢者 | 不安、孤立、体調悪化、脱水、喪失感 | ・温かく丁寧に接し、急がせず話を聴く ・人生や価値観を否定せず、尊厳を守って傾聴する ・脱水など体調の変化に目配りする ・孤立を防ぎ、周囲とのつながりを保つ |
| 障がい者 | 環境変化への混乱、見通しの立てにくさ、 感覚過敏、こだわり、パニック |
・「今は大丈夫」と安心を伝え、予定や理由を繰り返し説明する ・静かな場所・安心できるトイレなど、環境を調整する ・言葉・触覚など、本人に合う方法で安心を伝える ・感覚過敏やこだわりを否定しない ・安全確保を優先して落ち着くまで見守る ・家族・保護者の負担軽減もあわせて行う |
| 支援者 | 疲労、睡眠不足、緊張の持続、無力感、抱え込み | ・休憩・食事・水分を確保する ・睡眠を確保する(理想は7時間) ・仲間や上司と気持ちを共有する ・軽い運動や気分転換を入れる ・自分を責めないこと、必要時は相談・受診する |
災害派遣精神医療チーム
DPAT: Disaster Psychiatric Assistance Team
DPATとは、2013年4月に厚生労働省によって定められた被災地で精神科医療や精神保健活動の支援を行うための専門的なチームです。災害時には被災地域の精神保健医療機能が低下し、発災以前に健康であった人も災害によるストレスで精神的な問題を生じます。また、災害弱者となりうる精神障がい者は、避難や被災による生活の変化に影響を受けやすく、高齢者や妊産婦とならんで特別な配慮が必要とされます。このような状況の中で、被災地域のニーズの把握、近隣地期の保険医療体制との連携、各種関係機関との調整、精神科医療の提供、精神保健活動の支援など活動は多岐にわたります。
2024年1月に生じた能登半島地震にDPAT先遣隊として支援に携わりました。石川県庁内DPAT調整本部および石川中央・南加賀避難所指揮所で活動し、災害直後からの緊急支援に加え、中長期的な精神医療支援体制の構築に焦点をあてました。特に、精神健康面でのサポートニーズに迅速かつ適切に対応するための体制作りに重点を置き、外部支援団体や石川県内関係部署との連携を深めました。この活動は、南海トラフ地震を想定した災害対応や研修会における貴重な事例として、今後発展させていくことが期待されます。
2011年3月の東日本大震災発災当初から現在まで、岩手医科大学精神科と一緒に災害復興支援に携わっております。2016年4月の熊本地震ではDPAT活動や倒壊した精神科医療機関への支援を行っております。また、南海トラフ地震に備え、DPAT先遣隊研修会や構成員研修会に積極的に参加し、災害医療についても一丸となって取り組んでおります。
災害時などの危機的状況化における初期段階のサポートを行うためのPFA(Psychological First Aid:心理的応急処置)研修会を企画し、防災への取り組みや緊急支援スタッフのための準備の支援も行っております。
2016年熊本地震におけるDPAT活動について感謝状をいただきました。
DPAT構成員(2026年7月現在)
| 医師 |
|---|
| 河野 次郎 (先遣隊・統括)県立宮崎病院出向中 |
| 古郷 央一郎 (先遣隊・統括) |
| 槙 英俊 (先遣隊・統括)古賀病院 |
| 治田 彩香 (先遣隊) |
| 松尾 倫子 (先遣隊) 県立宮崎病院出向中 |
| 大平 洋明 |
| 日髙 弘登 |
| 金丸 杏奈 |
| 看護師 |
| 嶋元 和子 (先遣隊) |
| 上山 寛満 (先遣隊) |
| 後藤 光代 |
| 廣岡 信仁 |